FC2ブログ

利用案内

営業時間
12:00〜19:00
休廊日
定休日:火曜日(祝日・振替休日の場合でも休みます。)
ほか不定休(おもに月曜または水曜)。
住所
530-0015
大阪市北区中崎西4−1−7 グリーンシティ 205号
ホームページ   http://waterb.jp
e-mail  yo_kai_yf6@me.com

プロフィール

water bear

Author:water bear
大阪市北区中崎西(中崎町)にあるギャラリーです。お世話になった現代美術への恩返しとして若い現代アート作家を応援します。ウォーター・ベアは、環境ストレスへの驚異の耐性を持つくまむしさんのことです。
また、まちライブラリーとして図録数百冊を自由に見ることができます。
お申込みは、アドレス:yo_kai_yf6@me.com へお願いします。
URL : http://waterb.jp


クリエイティブ・コモンズ・ライセンス
この ブログ は クリエイティブ・コモンズ 表示 - 非営利 2.1 日本 ライセンスの下に提供されています。
*他者に著作権のあるものはこの限りではありません。

カテゴリ


最新記事


リンク


月別アーカイブ


最新コメント


最新トラックバック


松本俊夫と寺山修司

日本の映像文化に大きな足跡を残した松本俊夫と寺山修司。
この2人を追ったドキュメントが完成しました。
どちらもこの年末に東京のシアター・イメージフォーラムで公開されました。
大阪ではもう少し先にシネヌーヴォで上映されるようです。

20171230松本_MG_1464

松本俊夫については、筒井武文監督「映像の発見〜松本俊夫の時代」。
記録映画から実験映画、ビデオアートと進み、その間に商業映画=劇映画を撮る、という多彩な活動の中で常に映像の可能性を追求していた姿が浮かび上がると思われます。
ただ、5部に分かれているとはいえ全700分という大長編なので、見るのはそれなりの覚悟がいりそうです。

20171230松本_MG_1471

上のパンフレットを見ていたらこんな文に出会いました。
右端の芝山幹郎の言葉です。
偶然にも同時期に寺山のドキュメントも公開されます。

先日、寺山修司原作・岸善幸監督の「あゝ荒野」を見ました。
たしかに前後編に分かれる長編を飽きさせず見せる作劇術は大したものですが、寺山の僕があまり好きでないところ、情念とか土着性のようなところばかり目立ち、映像的おもしろさをあまり感じられませんでした。

20171230寺山_MG_1474

こちらは、相原英雄監督「あしたはどっちだ 寺山修司」。
寺山について、僕の好きなところは、言語表現にしろ、映像表現にしろ、「ミシンとコウモリ傘が白塗りして恐山にやってきたようなところ」と言えばいいでしょうか。
知らん顔をして異質なものを強引に結びつける、という意味で二十世紀芸術の正当な子といえます。

20171230寺山_MG_1494

市街劇ノックはそんな寺山のひとつの頂点とも言えるものです。
日常性の中に突然、亀裂が入れば、拒絶反応が起こるのは当たり前で、中止されるのは想定されていたはずです。
それらひっくるめて、〇〇賞やオークション会場から、芸術の反社会性、芸術の野生を一瞬でも復活させたかったのではないでしょうか。
スポンサーサイト

中崎町サイレント映画祭 2017

中崎町にあるミニシアター、プラネット・プラス・ワンの方が、「中崎町サイレント映画祭」のフライヤーを持って来られました。

20171203サイレント1_MG_0686

「映画生誕122年記念」とあります。
ン・・・122年???

20171203サイレント2_MG_0689

「映画の誕生」と題した黎明期の短編を集めたプログラムのほか、
1920年代の長編映画を6編上映します。

会期は2017年12月28日(木)から31日(日)まで、
会場はプラネット・プラス・ワンです。

プラネット・プラス・ワンは、カフェ太陽ノ塔の2階にあり、
地下鉄谷町線中崎町駅2番出口すぐです。(迷わなければ…w)

20171203サイレント3_MG_0691

サイレント映画祭の前後にもサイレント映画の上映があります。

20171203サイレント4_MG_0693Zoo1

こちらのフライヤーも置いていますのでお取りください。

CINE DRIVE 2016

20160227シネドライブ

インディペンデント映画祭「CINE DRIVE 2016」のパンフが届きました。
ポスターとともに設置します。

ぴあフィルムフェスティバルもイメージフォーラムフェスティバルも大阪を飛ばして京都や神戸で開催されています。
大阪で見ることのできる、まとまった自主映画の上映会といえば、中之島映画祭とこのイベントくらいでしょうか。

今年は3月12日(土)13日(日)にわたって、中崎のイロリムラ、天劇キネマトロン、プラネット+1で開催されます。
同時に十三のシアターセブンでは、東京上映時の人気作品を選抜上映されます。

河瀬直美監督「あん」

河瀬監督の映画を見ていると、木や森がしばらく写っていることがあります。
枝のそよぐ繊細な音や、森のどよめくような低い音が同時に聞こえてきて、
いつまで続くんだろうと思っていると、次のシーンに変わっているという、
意識させつつ不快感を与える前に終わる絶妙な長さです。

この作品でも、店の近くの桜の並木、療養所への森のように木々を写したシーンがあります。

自然を愛する、自然とともに生きる、自然の声を聞く、、、
こんな言葉をよく耳にします。
でも、そういうことは簡単にできるものなのでしょうか。
たとえば電話一本で持ってきてもらえるような、、、

この映画は、一生をかけて自然の声、風の声を聞くことができるようになった人、
そして、その人と関わることで風の声を聞くことを学び始めた人たちの物語です。

らい病の悲惨と、克服されたとはいえまだまだ続く社会の無理解という社会的なモチーフを扱っていますが、
監督の関心は自然と生きる人の姿のほうにあると思います。

かつての、隔離された療養所のなかであんを炊き続けた女性。
そしてやむを得ないからではあるが、毎日療養所の自然と向かい合わなければならなかったことにより、
それこそ自然に自然の声を聞くことができるようになっていました。

前作「2つめの窓」の最後は、一糸まとわぬ若い男女が奄美の海の中を泳ぐシーンでした。
それは、生物としてのヒトがこんなに美しいものだったのかということを教えてくれました。

一転して今回はらい病という、鼻がもげたり指が溶けたりする病気で、
治ったとしても体が元に戻るわけではありません。
それでも、自然とともに風の声を聞きながら生きていくのは、同じように美しいことだと言ってくれているようです。

他の登場人物もあまり恵まれた環境にいるとはいえませんが、
何かあった時、木々のささやきや風の声を意識して聞くことで、きっと乗り越えていくでしょう。
自然にはそんな力があるんだよと教えてくれています。

でも主演女優が「樹木希林」っていうのは偶然なんでしょうか。

「坑道の記憶 炭坑絵師・山本作兵衛」を見てきました

ユネスコの世界記憶遺産に登録され、有名になった山本作兵衛の人生と人柄に迫るドキュメンタリーです。

僕が、作兵衛の名前を記憶したのは、菊畑茂久馬の本を通じてでした。反芸術の雄と素朴な炭鉱の絵が、どうしても結びつかなかったのをおぼえています。
それ以前にも、上野英信の岩波新書は読んでいたので、絵や名前は目にしていたはずですが、特に記憶していませんでした。

田川市立図書館の永末十四雄が1960年代に、作兵衛に炭鉱の記録画を依頼して、図書館に寄贈してもらったものが、今回登録された資料のもとになっています。史跡や古文書・古記録については、昔からたいせつに保存されていましたが、「今」を未来に残すために、新たに記録を作るという発想は、この時代の公機関としては、極めて珍しかったのではないでしょうか。今でこそ「アーカイブ」という言葉が流行語のようになって多くの人が口にしますが、先駆的な仕事としてもっと顕彰すべきことと考えます。
絵を描くとすぐ人にやってしまう作兵衛の作品が、こうしてまとまって残っていなければ、世界記憶遺産に登録ということもなかったわけですから。

さて、映画は生前に撮られたフィルムをはさみながら、遺族や交流のあった人たちへのインタビューですすめていきます。
印象に残っているのは、やっぱり菊畑茂久馬。この一代の反逆児が、なぜ作兵衛をこれほど愛するのか未だに謎ですが、映画をみていて、もしかしたら、と思うことがありました。絵を手にとって、へただし稚拙なんですけど、、、いいですねえ、、、という言葉を聞いて、この人は作兵衛の絵に、絵を描くということの、言い換えれば芸術の根源的なものを見ているのではないかという気がしました。何のために描くのか、描いて何になるのか、といったことではない、描く楽しみ、描かずにいられない震えるような何か、そして賞の割当てばかり考えているような大先生には見えなくなってしまったなにかが、そこにはある。そして、世の中には、生きるのは不器用だけど、その何かを見ることの出来る人がいる。
この夏、寺尾紗穂のトークで聞いた、「ある絵描きの歌」という曲のもとになった、山谷で出会ったという日雇い労働者の絵描きのはなしを思い出しました。

山本作兵衛は大変な酒豪で、晩年まで一升酒。上野英信のはなしでは、一升飲んで、みんなが止めても、熱いふろに入り、すっきりする。そして、すっきりしたら、また飲み始めたということです。
これで92才まで生きられるなんて、うらやましい限りです。

 | ホーム |  次のページ»»